GINZA WASHINGTON 銀座本店B2F
靴の汗対策
皆様こんにちは。
本店B2シューリペアショップでございます。暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?
暑い日が続くと、靴の中にかく汗の量も多く、臭いなど衛生面も気になるところではないでしょうか?
一日、靴を履いていると靴の中にかく汗の量は、200cc以上と言われています。
コップ1杯分の水を、靴の中に注いでいると思うと、かなりの量である事は御理解いただけますでしょうか。
ところが、足の裏にかく汗は、無臭だと言う事は御存じでしょうか?
でも、素足で靴など履くとすぐ臭いが・・・・。
近年、夏場に靴を素足で履くのが流行っていますが、実は汗をかく事自体は、
臭いの問題ではなく、汗で濡れた靴を履き続ける事が臭いの問題なのです。
具体的に言いますと、同じ靴を連続で履き続ける事が、臭いの最大の原因なのです。
乾いた靴が、汗を吸い続けているうちは、靴はそうそう臭う事はありません。
ところが、1日履いて汗をたっぷり吸った靴を、翌日も履くと、靴の中は、
体温で温められ、内部は40度以上の温度、湿度は90%以上の熱帯ジャングルと化してしまいます。
この環境では、通常どこにでもいるような、空中浮遊菌や、肌の上にいる常在菌が、
爆発的に繁殖してしまい、これがあのなんとも言えない臭いの元になります。
では、どうすれば良いのか?
一番簡単な方法は、複数の靴を用意して、ローテンションで履いて頂くことです。
常に乾いた靴を履いて頂く事により、靴の中の菌の繁殖を防ぐ事ができます。
200ccの汗を吸いこんだ靴が、乾くまでの時間は、48時間と言われていますので、
だいたい3足を、ローテンションすると常に乾いた靴を履く事になります。
いや、そんなにたくさん靴を持てないと言う方は、いかに靴を素早く乾かすかが肝になります。
そんな方にはまずお勧めなのは、シリカゲルのような乾燥材です。
素早く汗を吸い取り、短時間で靴を乾燥させます。
他には、
このような、木製のシューズキーパーがあると、汗を吸ってくれるだけでなく、
靴の型崩れを防ぐ事もできます。
実は、革靴がもっとも型崩れしやすいのは、汗や雨で濡れている時なのです。
汗取りを期待するには、表面がニスで艶があるタイプではなく、
写真のような、無垢材を使用して物がベストです。
他に考えられる方法としては、
中敷きを使う事です。
かいた汗を、靴以外の物に吸わせて、別々に乾燥させて頂く事により、
乾燥のスピードを上げる事ができます。
これは、中敷きだけ、複数のペアを用意して上げれば、よりいっそう効果が高くなります。
このように工夫して、いかに靴を乾燥させて頂くかが、臭い対策の考え方になりますので、
皆様工夫してみてください。
(注意 乾燥させるのに熱を加えるのは絶対にやめてください。
革製品は、水分と熱を同時に加えると、縮んでスルメのように丸くなってしまいます。)
あと、臭い対策で、消臭スプレーを使われる方も多い方思われます。
これらを使われる方は、かけ過ぎに注意です。
ビチャビチャにかけてしまうと、かえって靴が乾きにくくなってしまい、
逆効果になってしまう事がありますので、注意してください。
1~2秒吹きかけるだけで十分です。
以上、まだまだ暑い日が続きますので、お気に入りの靴を快適に履いて、
乗り切りましょう!