GINZA WASHINGTON 銀座本店B2F

2019 12 Aug

靴の汗対策

皆様こんにちは。

本店B2シューリペアショップでございます。暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?

暑い日が続くと、靴の中にかく汗の量も多く、臭いなど衛生面も気になるところではないでしょうか?

 

一日、靴を履いていると靴の中にかく汗の量は、200cc以上と言われています。

コップ1杯分の水を、靴の中に注いでいると思うと、かなりの量である事は御理解いただけますでしょうか。

ところが、足の裏にかく汗は、無臭だと言う事は御存じでしょうか?

でも、素足で靴など履くとすぐ臭いが・・・・。

近年、夏場に靴を素足で履くのが流行っていますが、実は汗をかく事自体は、

臭いの問題ではなく、汗で濡れた靴を履き続ける事が臭いの問題なのです。

具体的に言いますと、同じ靴を連続で履き続ける事が、臭いの最大の原因なのです。

 

乾いた靴が、汗を吸い続けているうちは、靴はそうそう臭う事はありません。

ところが、1日履いて汗をたっぷり吸った靴を、翌日も履くと、靴の中は、

体温で温められ、内部は40度以上の温度、湿度は90%以上の熱帯ジャングルと化してしまいます。

この環境では、通常どこにでもいるような、空中浮遊菌や、肌の上にいる常在菌が、

爆発的に繁殖してしまい、これがあのなんとも言えない臭いの元になります。

 

では、どうすれば良いのか?

一番簡単な方法は、複数の靴を用意して、ローテンションで履いて頂くことです。

常に乾いた靴を履いて頂く事により、靴の中の菌の繁殖を防ぐ事ができます。

200ccの汗を吸いこんだ靴が、乾くまでの時間は、48時間と言われていますので、

だいたい3足を、ローテンションすると常に乾いた靴を履く事になります。

いや、そんなにたくさん靴を持てないと言う方は、いかに靴を素早く乾かすかが肝になります。

そんな方にはまずお勧めなのは、シリカゲルのような乾燥材です。

素早く汗を吸い取り、短時間で靴を乾燥させます。

他には、

このような、木製のシューズキーパーがあると、汗を吸ってくれるだけでなく、

靴の型崩れを防ぐ事もできます。

実は、革靴がもっとも型崩れしやすいのは、汗や雨で濡れている時なのです。

汗取りを期待するには、表面がニスで艶があるタイプではなく、

写真のような、無垢材を使用して物がベストです。

他に考えられる方法としては、

中敷きを使う事です。

かいた汗を、靴以外の物に吸わせて、別々に乾燥させて頂く事により、

乾燥のスピードを上げる事ができます。

これは、中敷きだけ、複数のペアを用意して上げれば、よりいっそう効果が高くなります。

このように工夫して、いかに靴を乾燥させて頂くかが、臭い対策の考え方になりますので、

皆様工夫してみてください。

(注意 乾燥させるのに熱を加えるのは絶対にやめてください。

革製品は、水分と熱を同時に加えると、縮んでスルメのように丸くなってしまいます。)

あと、臭い対策で、消臭スプレーを使われる方も多い方思われます。

これらを使われる方は、かけ過ぎに注意です。

ビチャビチャにかけてしまうと、かえって靴が乾きにくくなってしまい、

逆効果になってしまう事がありますので、注意してください。

1~2秒吹きかけるだけで十分です。

 

以上、まだまだ暑い日が続きますので、お気に入りの靴を快適に履いて、

乗り切りましょう!